「アルトメギア」(遊戯王のテーマ「アルトメギア」)の対策に関して考察。「アルトメギア」は、そのカテゴリ内に複数の種族・属性が混在し、特定のカード間の厳密なシナジーと、それに伴う排他的な制約が織りなす複雑な論理構造を持つ。
特に、「神芸学都アルトメギア」がもたらす展開制限は、カテゴリ外カードの採用において精緻な選択を要求する。本稿では、このカテゴリの根本原理を解体し、その展開メカニズムと、それに対する対抗策の可能性を考えます。
アルトメギアデッキの対策考察
アルトメギアの対策はドロバなど代表的な誘発全てが通りやすい点もあり、リカバリーのしにくさが課題となっているうえ、『3種族をフィールドに揃っている』状態を維持して相手ターンに渡さないといけないのでニビルなどの特殊召喚メタとして引っかかってしまいます。
調整されているテーマではありますが展開時に困る対策などを振り返り。
ドロール&ロックバードで対策する
アルトメギアのテーマは「サーチをする効果が多いため、ドロバが弱点になる」と明確な弱点がありケアがしづらいこと。展開が「神芸学都アルトメギア」を介した連続的なデッキからのサーチに依存しているという事実の論理的帰結である。
- アルトメギアの主要展開は、学都による「神芸学徒」モンスターの連続サーチによって成立する。ドロール&ロックバードが発動された場合、これらのサーチ効果が完全に機能不全に陥り、手札リソースの枯渇と展開の停止を招く。これは、アルトメギアがデッキの機能不全に陥る最も直接的かつ致命的な要因である。
増殖するGなどの特殊召喚メタも刺さる
「手札からSSしてくるものも多い」アルトメギアでは学徒モンスターの自己特殊召喚に対して単体での展開力は限定的であり、後続のリソース供給を欠くことになるうえにマルチャミーと増殖するGに引っかかってしまうのはつらい。「増殖するG (Maxx "C")」への言及する人は多く、特殊召喚回数が嵩むことで相手に大量のドローを許すリスクが指摘されている。これは、アルトメギアが展開によって妨害を形成するタイプのアドバンテージ源であるため、相手にドローさせること自体が致命的なディスアドバンテージとなるためである。
メディウスに泡影とヴェーラーを使う
メディウスは最初で妨害されてしまう点も対策として有効。「無限泡影 (Infinite Impermanence)」と「エフェクト・ヴェーラー (Effect Veiler)」の標的: 「メディウス」の召喚成功時効果は、デッキから「アルトメギアの獄神獣」を特殊召喚する、デッキの根幹を成す効果である。この効果をこれらの単体無効系誘発によって無効化されることは、その後の展開を大きく阻害する。メディウスが止まった場合の代替ルート(例:学都/改変からのスタート)や、誘発をケアするための札(例:三戦の才)を確保しておく必要があるのですが、この点は今後の新規テーマで変わりそうですね。
カテゴリ外誘発の排除:3種類の特殊召喚と対抗策
原典は、「何があっても3種類できるさせてはいけない」という、対アルトメギア戦略の絶対原則を提示している。この「3種類」とは、おそらくアルトメギアの主要な妨害である「神芸学徒ファインメルト」「神芸学徒グラフレア」「神芸学徒リテラ」を指すものと推測される。
- 妨害の多面性: これらの学徒モンスターは、それぞれがモンスター無効、魔法罠除去、リソース回収/再展開といった異なる妨害機能を持つ。3種類すべてを場に出されると、アルトメギアは多様なアプローチで相手の展開を阻害できるようになる。
- 対抗策の具体化: 原典は「3種類をそろえさせないように回避札や、月の書等でどうにかする」とかでも対応可能。
- 「回避札」: 「灰流うらら」や「聖王の粉砕」といった、主要なサーチ・特殊召喚を止めるカード。
- 「月の書 (Book of Moon)」: 融合召喚後の「アルトメギアの獄神獣」や、召喚された学徒モンスターを裏側守備表示にすることで、その効果を無効化し、さらにその後の展開やリンク・エクシーズ素材化を阻害する。特に、ファインメルトの永続無効効果を回避させることなく処理できる点で有効である。
- 「原始生命態ニビル (Nibiru, the Primal Being)」: 原典で直接言及はないものの、アルトメギアの横展開を止める最も強力な誘発の一つである。3種類目の特殊召喚以降に発動することで、相手の盤面を壊滅させ、トークンを送りつけることでその後の展開を大きく制限できる。
融合モンスターへの対処:拮抗勝負とディメンション・アトラクター
アルトメギアが色々出てしまったら、結果泡影→一滴で対処して、再融合されると大変なことになるので次降壁+魔封じ等での対策が有効。「無限泡影」と「拮抗勝負 (Evenly Matched)」の併用や対策は別のテーマデッキでも有効。
ただし、【ヤミー対策】も同時数体のモンスターの効果を無効化し、突破口を開くことを示唆している。アルトメギアの融合モンスターは強力な制圧効果を持つけど別途対策カードには注意したい。
- 再融合への対策: 「再融合されると大変なことになるので次降壁+魔封じ等で防ぎたい」という記述は、「アルトメギアの獄神獣」が墓地効果で再融合できる点や、「アルトメギア・マスターワーク-継承-」による速攻融合などを意識したい。
- 「ディメンション・アトラクター (Dimension Shifter)」: これが「次降壁」を指すかは断定できないが、墓地利用を阻害する効果を持つカードとして考えられる。アルトメギアは墓地からのサルベージや融合を行うため、墓地除外は効果的である。
- 「魔封じの芳香 (Anti-Spell Fragrance)」: フィールド魔法である「神芸学都アルトメギア」の発動を阻害し、セット状態での発動を強制するため、相手の展開を大きく遅延させる。また、速攻魔法である「継承」や「襲撃」の即時利用を封じる。
アルトメギアのメタは多いが新規で挽回可能
アルトメギアの対策は展開の性質上、「ドロール&ロックバード」や「増殖するG」といった手札誘発に極めて脆弱であること。また、「無垢なる者 メディウス」へのピンポイントな妨害、そして「神芸学都アルトメギア」に対する「幽鬼うさぎ」のような破壊効果も刺さるし環境においてはついで対策で可能でした。
墓地利用に対しては「アーティファクト-ロンギヌス」が有効な選択肢となりますし対策ではサイドカードの変更に注視したいですね。