《幻惑の操手ナイトメア・ハンド》は「BURST PROTOCOL」で登場する速攻魔法です。幻想魔族を墓地に送ったり、相手の墓地からモンスターを奪ったりと、攻防両面に使えるテクニカルなカードです。幻想魔族デッキの動きを大きく変える可能性を秘めています。

効果の概要と注目ポイント
このカードの効果は2つありますが、同一ターン中にどちらか一方しか発動できません。
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デッキから幻想魔族を墓地に送る効果
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レベル5以上の幻想魔族がいると、墓地から自身を除外して相手墓地のモンスターを奪う効果
一見シンプルですが、どちらも状況次第で非常に強力に機能します。特に速攻魔法である点がこのカードの魅力。相手ターンにも墓地を肥やせるため、疑似的に「フリーチェーンのおろかな埋葬」として機能します。
墓地送り効果の強みと使い道
速攻魔法で幻想魔族を墓地に送れるというのは非常にうれしい性能。《大陰陽師 タオ》など墓地で発動する効果を即座にトリガーできる点や《レベル6ヘカトンケイル》など、墓地リソースを前提に展開を広げるカードと好相性で、【有翼幻獣キマイラ】では、《大翼のバフォメット》の蘇生先を確保したり、《ミラー・ソードナイト》の墓地枚数を稼ぐサポートに使える様子。
筆者の体感では、「相手ターンのエンドフェイズ」に使うことで、返しの自分ターンに墓地リソースを確保した状態で展開を始められる点が特に強いと感じます。
墓地除外による奪取効果と応用戦術
もう一つの効果は、墓地に送られたこのカードを除外して「相手墓地のモンスターを蘇生」するというもの。レベル5以上の幻想魔族が自場に必要ですが、幻想魔族には高レベルが多いため条件は比較的容易に満たせます。
相手墓地限定の《死者蘇生》だが、次のターンのエンドフェイズに除外されるデメリット付きをどう使うかという所。攻撃や効果発動に制約がなく、自由に動かせるし、奪ったモンスターを素材やコストとして即利用可能判明で相手のキーカードを“奪って除外”できるため、メタ的運用も可能。
筆者は特に「相手墓地に残る厄介なモンスター」をあえて奪い、そのまま除外させてリソースを削ぐ運用を好んでいます。例えば墓地からの再利用を狙うデッキ【ティアラメンツ】【ホルス】などに対して非常に刺さるとみてますが相手もそのままチェーンで逃げそう。
相性の良いデッキとカード考察
もっとも噛み合いが良いのは【ヘカトンケイル】デッキです。
このテーマは墓地活用と高レベルモンスターの維持が前提となっており、《幻惑の操手ナイトメア・ハンド》の両方の効果を最大限活かせます。
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(1)で《見えざる手イブエル》を墓地へ送り、
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(2)で蘇生しつつ、《見えざる神ジャウザー》への布石を作る
という流れが自然に決まります。墓地の循環を前提とする幻想魔族らしいテンポ感を崩さず、連続展開に繋げられるのが魅力です。
また、《幻惑の見習い魔術師》との併用もおすすめです。こちらでコストとして幻想魔族を捨てることで(1)の代用ができ、条件を同時に満たせるためテンポの無駄がありません。
総評:幻想魔族デッキの潤滑油
《幻惑の操手ナイトメア・ハンド》は「単体では地味だが、使い方次第で強烈に化けるタイプ」のカードです。
速攻魔法であるため、テンポを崩さず墓地を整えられるのは非常に魅力的。幻想魔族デッキの基礎展開を支える潤滑油として、採用価値は高いでしょう。筆者としては、今後の幻想魔族サポート(特にヘカトンケイル関連)次第で、環境下でも一時的な採用が見られると予想しています。
まぁ、即座に《見えざる神ジャウザー》の特殊召喚まで繋がるのは見逃せないかなぁって思いますよね。
