2025年10月現在、新規カードで対策メタが変化した【R-ACE(レスキュー・エース)】。その堅牢な妨害性能と高いリソース回復力から、対策を怠るとあっという間に封殺されてしまうほどの制圧力を誇ります。本記事では、実際に対戦を重ねて見えてきた「R-ACEの弱点」と「有効なメタカード」を、プレイヤー目線で深掘りしていきます。
レスキューエースデッキとは何か?
まず理解しておきたいのは、R-ACEというデッキが「受けの強さ」に特化している点です。《R-ACEタービュランス》による4セット展開は、事実上のワンターン制圧。特に《CONTAIN!》《EXTINGUISH!》の2枚は相手ターンに即応できるため、動き出しを簡単に止められてしまいます。さらに《R-ACEハイドラント》の②効果によりセットしたターンでも発動可能となるため、いわゆる「ターンの壁」を超えた防御態勢を築くことができます。これがR-ACEの強みであり、同時に“突破しにくさ”の根源でもあります。
タービュランス+セットまでくると盤面除去までしっかりしないといけない面が多いですがまずはバックを除去できればそこまで難しくない印象も受けます。
レスキューエース新規の影響で変化した事
これまでのR-ACEは、《ハイドラント》を守りながら《タービュランス》へとつなぐ「構えるデッキ」でしたが、《クイック・アタッカー》の加入によって、デッキ全体のテンポと初動の速度が一段階引き上げられています。
効果モンスター
星3/炎属性/戦士族/攻1400/守1400
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・フィールド(表側表示)から
このカード以外の「R-ACE」カード1枚をデッキに戻して発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードをリリースして発動できる。
デッキから「R-ACE」モンスター1体を手札に加える。
その後、相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、
手札に加えたそのモンスターを特殊召喚できる。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は炎属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
これまでのR-ACEは、《EMERGENCY!》や《エアホイスター》を止められると動きが途絶える弱点があり、《灰流うらら》を最も有効に刺せるテーマのひとつでした。
しかし《クイック・アタッカー》は、手札・場のR-ACEカードをデッキに戻すだけで自己特殊召喚が可能なため、事故率が下がり、リソース調整も容易になっています。特に《ハイドラント》や《エアホイスター》を引きすぎた場合でも戻して展開を継続できるため、《うらら》一発で止まらない盤面形成が可能になりました。
結果的に、「初動止め」中心の対策(うらら・ヴェーラー・泡影)は従来より通りにくくなります。メタをどう防ぐかは重要ですね。
レスキューエースデッキの対策メタ
現環境の【R-ACE(レスキューエース)】を相手にする際、最も意識すべきは「どこで誘発を投げるか」という判断です。特に《灰流うらら》の打ちどころは勝敗を左右する要素のひとつであり、結論から言えば《レスキューエース・エマージェンシー》への発動が最も効果的だと考えます。
このカードはテーマ全体の始動札であり、ここを止められないと展開が一気に進み、結果的に《タービュランス》まで到達してしまいます。展開後に妨害を当てても手遅れになりやすく、初動段階での制止が理想的です。
また、展開が通ってしまった場合には、《タービュランス》に対して《無限泡影(抱擁)》を確実に当てる判断が重要になります。このモンスターを止めることで、複数のセット展開を防ぎ、リソース戦を有利に運ぶことが可能です。
魔法罠での大型除去を狙う
レスキューエースのメタはバックの魔法罠除去が重要です。
後攻時のサイドチェンジでは、盤面リセット手段である《ハーピィの羽根帚》《大嵐》《拮抗勝負》を優先的に投入したいところです。これらはR-ACEが並べたセットカードごと破壊でき、理不尽な制圧盤面を一気に崩す切り札となります。環境での勝率を安定させるためにも、妨害の当て方とサイド選択の精度を磨いておくことが大切です。
後攻時の爆発力上昇で「拮抗勝負」リスクが増加
《クイック・アタッカー》の(2)効果は、相手フィールドにのみモンスターが存在する場合にサーチ+特殊召喚を行えるため、後攻でのリターン性能が非常に高いカードです。
これにより、R-ACE側は先攻だけでなく後攻からも盤面を取り返す力を得ました。特に《タービュランス》へのアクセスが早まるため、《拮抗勝負》や《壊獣》などの一撃リセットカードだけではリカバリーを防ぎきれないケースが増えるかも。
ただクイックアタッカーの1効果ですでに手札を2枚消費しているので初動で使った場合で止めると結構大きく差が開く1枚。墓穴などのメタは怖いものの1度は絶対に止めるべきカードとも言えます。
有効な妨害・メタカードの考察
実戦で最も刺さるのは《灰流うらら》と《無限泡影》の2枚。《EMERGENCY!》サーチや《タービュランス》の4枚セット効果に撃ち込むことで、初動の妨害線を大きく削げます。特にうららは、エアホイスターの動きやハイドラント経由のサーチを止めるタイミングを見極めるのが鍵です。
さらに、盤面をリセットできる《拮抗勝負》もR-ACE対面では非常に強力。相手の制圧札ごと裏側除外できるため、タービュランスを残してもその優位を維持できません。また、《センサー万別》や《群雄割拠》などの永続罠は、機械族・戦士族を混在させるこのデッキに刺さるメタカードとして評価が高いです。
個人的に特筆したいのは《システム・ダウン》の存在です。墓地を含む機械族の一掃は、タービュランスの再展開ルートを完全に断ち切る絶好の一撃。使用後はリソースがほぼ枯渇するため、R-ACE側が立て直すのは困難になります。さらに《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》による除去も、召喚制約を受けにくい優秀な対処法ですが最近ではレスキュー・エースアビトレイターで先にサイバードラゴンの着地時に除去を打たれる可能性があるので注意しましょう。