2025年6月、新たに強化パーツが収録され、注目度が急上昇している「ドラゴンテイル」デッキ。融合召喚を軸にした高回転デッキで、制圧力と安定性を併せ持つこのテーマは、ランクマッチや大会環境でも頻繁に見かけるようになってきました。
筆者自身も数日前、某CS大会でドラゴンテイルと3戦連続で当たり、その強さと、逆に見えてきた“弱点”の輪郭に触れました。今回は体験も交えつつ、ドラゴンテイルデッキの回し方と対策の最新情報をまとめてご紹介します。
ドラゴンテイルデッキの基本構築と動き方
まずは基本構築のおさらいから。
デッキの流れとしては、《ルキアス》《羅睺星辰》でデッキ融合→《ファイメナ》着地→墓地から罠をセットという「融合→妨害セット」のループが基本戦術。派生構築では《ダークリボー》や《超融合》を採用して追加展開するケースも見られます。
実体験:筆者が感じた「ドラゴンテイル」の弱点とは?
体感として、一度動き出すと手が付けられない印象のあるドラゴンテイル。しかし、メタを意識したデッキなら意外と対処は難しくありません。実際に使用したのは鉄獣スプライト型。速度で押し切る構築でしたが、初動で誘発をしっかり引けたことで、《灰流うらら》でルキアスを止めて展開を遮断し、そのまま盤面を取れたゲームが2本。以下はそのとき痛感した対策ポイントです。
ドラゴンテイルデッキ対策・メタカードまとめ
1. 《灰流うらら》:初動を止める最重要カード
デッキ融合に頼る構築ゆえ、《灰流うらら》1枚で展開の大半がストップします。墓地融合・デッキ融合のトリガーは大抵《ルキアス》《羅睺星辰》に集約されているため、そこを止めれば後続の罠セットにも影響。最近の構築は誘発ケアを積んでいないことも多く、非常に刺さります。
▶「ルキアスにうらら当てた時の手応え、正直“勝ったな”って感じでした」
2. 《無限泡影》:ファイメナを封じる鉄槌
《ファイメナ》の効果を無効にすることで、連続融合の流れが完全に断たれます。ムルルを使っていても、ファイメナを止められると妨害布陣の形成が崩れるため、泡影は後出しでも非常に有効。
▶「泡影は温存。ファイメナが出た瞬間にズバッと無効にしてやりました」
3. 《拮抗勝負》《次元の裂け目》《マクロコスモス》
融合モンスター+墓地に依存する妨害体制に対し、盤面リセットカードは致命打。《拮抗勝負》は特に強く、セットカードごと吹き飛ばしリソースをリセットできます。
また、《次元の裂け目》《マクロコスモス》などの墓地封じメタは、融合素材回収も、罠セットも不能にするため、構築次第では機能停止に。
▶「拮抗1枚でセット罠もろとも全部飛ばして勝てた試合、あれは気持ちよかった」
4. 融合メタ:《非融合領域》《融合禁止令》
《非融合領域》は《ルキアス》《羅睺星辰》のデッキ融合すら許さず、《融合禁止令》で《ファイメナ》をピンポイントに止めるのもアリ。出張対策としては優秀で、特に大会環境ではサイドに差すプレイヤーも急増中です。
当然、ドラゴンテイル側も無策ではありません。
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《ムルル》初動にすることで妨害ケア
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《沼地の魔神王》+《超融合》による巻き返し狙い
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マギストス軸で《サベージ・ドラゴン》《ドラゴニック・ホープレイ》を並べる妨害重視構築
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出張型の《禁じられた一滴》《墓穴の指名者》でメタ回避
ただし、構築依存度が非常に高く、ミラーや高速環境においては間に合わないことも多々あります。
まとめ:流行るほどに、刺さるメタは明確に
新規カードで強化され、勢いに乗るドラゴンテイルデッキ。しかし、その融合依存・墓地依存という構造的な弱点は健在です。「知らないうちにワンターンで盤面を作られて負けた」という経験をした人も多いと思いますが、対策を押さえれば対抗は可能。特に今後の環境次第では、《拮抗勝負》《灰流うらら》《無限泡影》が再評価されるタイミングにもなりそうです。